競馬の予想、特に芝レースの予想をする時には馬場状態の判断は欠かせない要素です。
そこで今回は、馬場状態が開催中にどのように変化していくのかと馬場状態の基本的な判断基準を解説。
そして、その馬場状態の変化により、なぜ枠番や脚質による有利不利が発生するのかというところを解説していきます。
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目次
芝コースの開催中の馬場状態の変化について
競馬の芝コースでは、レースが行われるごとに刻々と馬場状態が変化していき、それにより有利になる枠番や脚質が変わっていきます。
これは、馬が芝の上を走ることで芝が剥がれていくために起こる現象です。
芝が剥がれたところは馬にとって走りにくい場所になるので、スピードが乗りにくく不利になります。
芝レースが行われるたびに馬場は悪化していくので、その影響により馬場が変化していき有利な枠番や脚質が変わっていきます。
今回は、馬場の変化をわかりやすく説明するために大まかに下記3つの馬場状態を定義して進めさせていただきます。
その3つは、
- 開幕馬場
- 外差し馬場
- 内空け馬場
です。
開催中は基本的に「開幕馬場」→「外差し馬場」→「内空け馬場」の流れで馬場状態が変化していき、それぞれで有利になる枠番や脚質があります。
馬場状態ごとの枠番・脚質による有利不利と現在の馬場の判断基準
それでは、各馬場状態ごとの特徴と、現在の馬場の判断基準などについて説明します。
開幕馬場
開幕馬場は、その名の通り開催初週~2週目あたりまでの馬場状態で、内~外まですべての芝の状態が良く走りやすい馬場状態です。
特徴としては、とにかくどこを走っても走りやすい馬場状態なので最短距離を走ることができる内枠の逃げ・先行馬が圧倒的に有利です。
コーナー、直線どこをとってもスピードに乗りやすい状態なので、外を回されやすい外枠の馬や直線で進路を作るために外に出す差し・追い込み馬は単純に走る距離が長くなり、一概に不利と言っても過言ではありません。
外枠の逃げ・先行馬に関しては、内枠に逃げ・先行馬がどれくらいいるかがポイントになります。
多い場合は苦しく、逆にすんなり前に出られそうなら十分チャンスはあります。
唯一警戒する必要があるのは内枠の差し馬で、内ラチにへばりついて伸びてくる場合は差しでもワンチャンスあることは頭に入れておく必要があります。
ここがポイント
- 開幕週~2週目あたりまでになりやすい馬場状態
- 内枠の逃げ・先行馬が圧倒的有利
- 差し馬でも内枠ならワンチャンスある
外差し馬場
外差し馬場は、開催3週目あたりから発生してくる馬場状態で、内側の芝が荒れてきて、外側の芝が良い状態になっている馬場状態です。
基本的に競馬は内ラチ側に馬が集まって走っていくため、より馬が多く通る内側から馬場が荒れていくのでこういった状況になります。
特徴としては、馬場の内側がスピードに乗りにくくなるため内枠や直線でも内を通る逃げ・先行馬の有利が失われ、距離的に不利な外枠や差し・追い込み馬にもチャンスが出てきます。
おおよその判断基準としては、開催3週目あたりから外枠の馬や差し・追い込み馬が掲示板に多く載りはじめてくると外差し馬場になってきていると判断できます。
レースの見た目としては、直線で各馬が大きく外に広がっている状況になっていることも判断材料になります。
外差し馬場のなり始めは枠番・脚質による有利不利があまり無くフラットな馬場、開催が進むにつれ内側の馬場は悪化していくので、外枠の馬や差し・追い込み馬にとってはどんどん有利になっていきます。
ここがポイント
- 開催3週目あたりからなりやすい馬場状態
- 「外枠の馬や差し・追い込み馬が掲示板に多く載りはじめてくる」「直線で各馬が大きく外に広がっている」と外差し馬場の傾向
- 外差し馬場のなり始めは枠番・脚質の有利不利があまり無いフラットな馬場
- 開催が進むにつれ外枠の馬や差し・追い込み馬が有利になっていく
内空け馬場
内空け馬場は、内側の馬場の状態が悪くなり過ぎて内枠の馬も内ラチ沿いを通らず、馬場中目あたりの馬場の良い所を走る馬場状態です。
内ラチ側に馬がおらず、内が空いているので内空け馬場と呼んでいます。
特徴としては、内枠の馬も馬場の外に向かってスタートしていくため、内枠の馬の距離の有利が無くなります。
さらに、馬場の悪い所を通りながらポジション取りをすることになるので内枠は基本的に不利になります。
逆に中~外枠の馬が、馬場の良い所を通りながら直線的にポジション取りをできるので有利です。
判断基準は、レースを見て各馬が内をあけて走るようになったら内空け馬場です。これはレースを見て判断するしかありません。
この馬場で特に有利になるのは中~外枠の先行馬です。
常に馬場の良い所を通りながら距離損も少ないのでかなり有利です。
逆にやや不利になるのが差し・追い込み馬。
各馬が馬場の良い所を選ぶ形になるので、直線で外を回すことになると単純に距離的に損になります。
ここがポイント
- 各馬が内をあけて走るようになったら内空け馬場
- 中~外枠の先行馬がかなり有利
- 差し・追い込み馬はやや不利
その他の馬場状態に影響する要素
ここでは、通常の開催の進行以外で馬場状態の変化に影響を及ぼす要素をいくつか紹介します。
馬場状態は、通常の進行による馬場の荒れ具合と、下記に紹介する要素が複雑に絡んで刻々と変化していきます。
コースの変更
コースの変更とは、開催が進むと内側の芝が荒れるため、それを補うために内柵を外に移動し荒れた芝をカバーすることを言います。
これにより内ラチ沿いの芝の状態が良い状況になるため、コース変更があると結果的に開幕馬場に近い状態に一時的に回復します。
コース変更する週はあらかじめ各競馬場で開催ごとに決まっているので、JRAの馬場状態のページで確認することができます。
雨
雨により馬場が緩んだ状態でレースを行うと馬場状態の悪化が速くなります。
雨が降って重馬場などで開催があった場合は、より速く外差し馬場、内空け馬場に移行していく可能性があります。
芝のレース数
当然ですが、芝のレース数が多いほど馬場は荒れていきます。
開催序盤に芝レースが多い場合は馬場状態の進行が速く、逆に少ない場合は馬場状態の進行は遅くなります。
前回の開催からの間隔
前回の開催から間隔が空くほど、芝をしっかり育成できるので馬場状態は良くなります。
夏のローカルなどは顕著で、開催の間隔が十分にあるので芝が最高の状態でレースをすることになり、内枠の逃げ・先行馬がとても有利になったりします。
逆に開催の間隔が1ヶ月しかない場合などは芝が十分に育成できず、すぐに荒れた状態になってしまうこともあります。
まとめ
今回は、芝コースの開催中の馬場状態の変化と枠番・脚質による有利不利について紹介しました。
これを読んでいただいたら、基本的な馬場状態の変化と各馬場状態ごとの枠番・脚質による有利不利は理解できたと思います。
ただし、これはあくまでも馬場状態から判断する要素で、レースごとに見ると枠番の並びや先行馬、差し馬の多い少ないなどによって最終的な枠番の有利不利、脚質の有利不利を判断する必要があります。
その点については、またいつか当ブログで解説できればと思っています。
今回の記事が、皆様の馬券戦略のお役に少しでも立てたなら幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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